Steam版で発売日からプレイ。クリア(プレイ時間:約50時間)したのでレビューする。
どんなゲーム?
1993年12月10日にスーパーファミコンで発売されたRPG「ロマンシングサガ2」のリメイク作品。筆者はロマサガ3しかプレイしたことがなかったのだが、ロマサガというとドラクエやFFとは違い、攻略の順やパーティー育成の自由度が高く、難易度も高めのためかなり癖が強い。
例えば戦闘システムはターン制の王道RPGではあるが、尖った要素が多い。特にキャラ育成が特徴的で、レベルという概念はなく敵と闘うことでキャラのステータスが上がっていく。戦闘スタイルにも縛りは無く、キャラ毎に得意不得意はあれど、8種類の武器種と5属性の魔法から自由に装備して戦わせることができ、武器や魔法の熟練度が上がることで戦闘中に新しい技を覚えていく。
戦闘もかなり大味で雑魚敵の攻撃もかなり痛く、少しでも一人に集中するとすぐに戦闘不能になる。ドラクエでいう薬草的な初期アイテムで戦闘不能から復帰できるのだが、キャラごとに戦闘不能から復帰できる回数が予め決まっており、それが尽きると二度と復帰(一生のお別れ)できなかったりする。
取返しがつかない要素が多かったり、ルートによっては仲間にできないキャラが発生する。万人するゲーム性ではない一方、熱狂的なファンが多くいたというイメージ。
操作性
世界地図から街やダンジョンを選択してフィールドに入る。フィールドは3D操作になるのだが、ダッシュやジャンプを駆使して探索を進めていく。軽ーいアスレチック要素(ジャンプタイミングを計ったり、落ちたら戻される的なもの)あり。敵に触れるとエンカウントするのだが、ジャンプでかわしたり、引き付けてかわしたり、アクションゲームのようにキビキビ操作ストレスなく操作できるのはとてもよかった。
戦闘中はよくあるコマンドバトルとなっており、前のターンで指定したコマンドの位置を覚えてくれているため楽ではあるが、技の一覧が縦並びのため、10個以上の選択肢をスクロールして選択しないといけないのは少しめんどくさかった。せめて2列にする等して、より少ない操作でコマンドを選択できるようなっていると良かったと思う。
難易度
筆者はノーマルでプレイしていたのだが、ちょうどよかったと思う。スーパーファミコン自体のロマサガ(3)は本当に難しかったイメージだが、今回のリメイク版ではかなり遊びやすいように調整されていると思う。進めることができるイベントもマップから一目でわかるし、筆者は育成が楽しくてかなりキャラを強化していたこともあり、最後まで一度も行き詰まることは無かった。
ゲームの安定性
ボスを倒した瞬間にクラッシュが1度発生したのみ。グラフィックもそこまで力を入れているわけでもないため、処理落ちもなく低スペックのPCでも十分遊べる。
良い点
育成システムがとにかく楽しい
キャラの育成の自由度が高く戦闘が本当に楽しい。ロマサガで戦闘を優位に進めるために重要な点がいくつかある。
- 敵の弱点を突く
敵には弱点武器、属性が設定されており、その武器で攻撃するとアドバンテージが取れる。弱点を突くことで連携ゲージという強力な攻撃を繰り出すためのゲージを貯めることができるため、基本的には常に敵の弱点を突く攻撃を行うことになる。 - 陣形
戦闘時の陣形が存在し、タンクを置いて敵の攻撃を引き付ける陣形や、魔法攻撃特化型など多くの陣形がある。縦一列を狙った攻撃を多用するボスには縦に並ばない陣形を用いるといった戦略を取ることで被害を最小限に抑えることができる。 - アビリティ
キャラにはそれぞれの固有アビリティが設定されており、戦闘を数多くこなすことで他のキャラにそのアビリティをつけることができるようになる。アビリティには、例えば技の威力を10%底上げする攻撃用アビリティや、敵から狙われにくくなるといった防御用アビリティなど多種多様。
初めはこちらのパーティーも弱く、敵との戦闘にはかなり苦戦するが、敵の弱点を常に付けるようにこのキャラにはこの武器と魔法をセットして、このアビリティをつけて、陣形はこれで~と考えて育成していくと強い技も覚えていき、敵を蹂躙できるようになってくる。
テンポが素晴らしい
FFなんかはゲームの半分近くはただ画面を眺める時間だと思うが、今作では長ったらしいムービーが一切ないのが本当に素晴らしい。イベントシーンについても、ボタンを押すことで会話ベース(例えば、①会話 → ②キャラが移動 → ③会話 というイベントシーンがあった場合、ボタンを押すことで②を飛ばして① → ③にできる)で早送りできるため、マジで快適!
探索・収集要素が楽しい
ダンジョンも程よい長さで、しっかりお宝が配置されている。また、いたるところに「せんせい」と呼ばれるキャラが潜んでおり、見つけることで報酬がもらえる収集要素がある。この「せんせい」が攻略サイトに頼らずとも自力で見つかるわかりやすいレベルで配置されているのも良き。こういった点から各ダンジョンも隅から隅まで探索したくなる。RPGの醍醐味ってこれでしょーよ。FF16はマジで見習ってほしい。
悪い点
最終盤の戦闘バランス
最終盤はかなり戦闘バランスが崩壊しているように感じた。これは味方も敵も含めて。
敵が平気で5連続で極悪攻撃とかしてくる。もちろん耐えられないので、やられる前にやるみたいな。やられる前にやれちゃうのでそーゆーゲーム性なのかな?よくあるソシャゲのインフレ末期のようなゲーム性になっているのは残念だと思った。まぁ、、、勝った時の達成感は普通にあるんだけど。もっと殴り合いできる調整になっていると嬉しかった。
アイテム周り
戦闘中は体力回復アイテムを各自2個ずつしかセットできない。攻撃アイテムとかMP回復アイテムとか状態異常回復アイテムとかもっと色々使えると戦闘に幅ができると思う。あと街のアイテム屋とか武器屋とかは、どこの街も基本的には同じものしか置いていないのも寂しいと感じた。武器に関しては、ストーリをどこからでも進めれるため、街によって強弱つけちゃうとバランス崩壊するからなのかな。アイテム周りは改善の余地ありだと思った。
総合評価
完全に神ゲー。
悪い点も挙げたが、気にならないくらい面白い。ロマサガやったことない人もぜひプレイをお勧めする。ハマりすぎて久しぶりに嫁子供に「ええ加減にしろ」と言われるくらい熱中してプレイした。いやーRPGは本当にこーゆーのでいいんだよなー。グラフィックとかどうでもいいんだよ。FF16は本当に見習ってほしい。それにしても昔のRPGって思い出補正なしに至高なものが多いと思うわ。最近ドラクエ3出たけど、クロノトリガーとかは出ないのかね。ここ数年で発売された新作RPGで面白かったのってオクトパストラベラー2くらいしか記憶にない。昔のゲームもいいけどやっぱり新作RPGやりてーよ。お勧めあれば教えて欲しい。
以上。